田園に浮かぶ町
昨日晦日ということで、一度言ってみたいと思っていたお千代保稲荷に行ってまいりました。
お千代保稲荷は岐阜県は海津市にあります、京都伏見稲荷、豊川稲荷に並ぶ
日本三大稲荷でもあります。
由来は平安時代、源八幡太郎義家の六男の義隆が分家する際、森の姓をもらい、義家より
「先祖の御霊を千代に保て」と祖神と共に宝剣と義家の肖像画を受けたのが始まりと伝えられ
後の室町時代に子孫の森八海が祖先を祀った事が始まりとされています。
また、千代保稲荷神社の名も、この義家からの言葉からきているそうです。
境内自体は広くは無いのですが、さすが年度末最後、そして春休みという事もあり
境内はすごい人です。
ろうそくもこんなに上がっています。
社殿の前には、お稲荷さんのお供えである油揚げがたくさんあり、正面だけでなく横からも
参拝者の方で埋め尽くされていました。
ここへ来る際に、伊勢湾岸道をおり、西尾張中央道をただひたすら北へ進み
ナビの言われるままに進んできましたが、夜ということもあって
あたりは田園であるのでしょうが電灯が少なく真っ暗で、そして道も狭くなってきて「大丈夫かなぁ」
と心配しながら進んでいましたが、その真っ暗闇の田園の中に大きい鳥居と
門前町の明かりが見えてくると、少しホッとしました。
周りの暗い何も見えない田園風景が想像できないほど、参道は賑わっていました。
正に田園に浮かぶ町ですね。
参道には、川魚料理や名物の土手煮、串かつなどあり、屋台などもたくさん出て
仕事帰りの方々や若い方々でワイワイ賑わっていました。
中にはこんなモダンな店も。
このお千代保稲荷の周りには公共機関がなく、アクセスがし易い場所ではありません。
ですが、魅力がある場所はそんな事は関係ないのかもしれません。
なんせ、アクセスのいい駅前の商店街がゴースト・タウン化してしまう事もあるのですからね。
この地域の特産品が並びます。
このような商店街と言うのは、これからの時代の一つのキーワードになるのかもしれませんね。
ただ、それぞれの店が本当に自由に好きに商いをしては成立はしないのかもしれません。
ある種テーマパーク的な要素が必要なのかも知れません。
この商店街はお稲荷さんの門前町で、そしてこの地域ならでは物が並んでいて
他所から来た私にとっては、「あって欲しい物」ばかりでした。
好きな事と、すべき事はいつも二律背反的にあるもので、その辺のバランスは
いつの時代もどんな場所にいても、永久に課題としては残るのでしょうね。
例えるなら、「ディズニーランド」にチェーン店の「すき家」があったらどうでしょう?ということです。
喜ぶ人もいるでしょうが、夢から醒めてしまいますよね?
しかし、思った以上の人の出で、大昔の縁日を思い出しました。
こうした夜のイベントはある種、合法的に、買い食い、夜遊びが出来、子供だけでなく
大人もストレスの解消にもなるのでしょうね。
こうして老若男女で夜集う事ってあまり無いですからね。
「経済力」と言うと、物作りという感覚がまだまだ強く残っているのかもしれませんが
この晦日に行ってみるとわかりますが、この通りからはすごい、強い経済の力(エネルギー)を感じます。
お千代保稲荷の晦日はまだまだ続きます。