住職の日記

この世で一番恐ろしい物は…

この世で一番恐ろしい物は…

カシアバアジサイが咲き出しました。

これも面白いアジサイです。

さて、この世に怖い物はたくさんありますが、私はもっとも怖いと思うものは「無常」です。

無常は分け隔てなく、あらゆる生き物の命を必ず奪っていきます。

それは「何時ですよ」なんて予告なんて親切な事はしません。

一切の告知なし、言い訳なし、きっちり奪い去っていきます。

そして、その真理から何人たりとも逃れることは不可能です。

だからこそ、悔いのないようにしなければなりません。

悔いを残さない為には、「今生きる」を実践しなければなりません。

今を生きる為には淀みのない心が必要となります。

話は変わりますが、当山には弘法堂、地蔵堂とそれぞれお堂の前に線香たてがあるのですが

地蔵堂の方が線香の燃えカスが少ないのです。

何故弘法堂の香炉は燃えカスが多いかというと、灰以外に砂などの不純物が混じっていて燃えにくいのです。

地蔵堂の方はというと、灰がかなり多く差した部分の線香も燃えやすいのです。

このように、心も灰の様に不純物が少なければ、完全燃焼しやすいのです。

そして、心の淀みを取り除くためには、迷いを断ち切らなければなりません。

その為には「発願」しなければなりません。

自分がこう生きたいという堅い決意です。

こうして、心の中で堅い誓いを立てることにより、前に壁が立ちはだかった時に貫くことが出来るのです。

何より、生きる目標を立てる事により、人は生きがいを感じます。

それが人が喜ぶことなら尚いいですね。

我々に与えられた時間は限りがありますが、我々の行動次第では無限の可能性が生まれるのです。

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