住職の日記

0距離

どうやら玄関の燕の卵が孵化したそうです。

これから、玄関が賑やかになりそうです。

さて、こうして親鳥が絶妙な力加減とタイミングで卵をつついて殻を割り

ひな鳥の孵化の補助をするのですが、これを禅語で「啐啄同時」と言います。

親鳥とひな鳥と同じように、師匠が、悟りを開きそうな弟子を絶妙なタイミングで

手助けしてあげることを言います。

このタイミングが遅すぎても、早すぎても雛はこの世に生まれる事ができません。

…ただ、偶然タイミングが合うという事はほとんど無いでしょうから

普段から間柄が密であることが大切なんでしょうね。

例えば、子が「綺麗だね」と言ったら、「そうだね」とすぐさま返すような

阿吽の呼吸ではないですが、そんな間の無い0距離というのでしょうか。

そうした親と子、師と弟子の信頼関係が無ければ中々芽生える事は無いでしょうね。

互いの関係に礼儀はあっても境界線の無い、そんな信頼関係が大切なんでしょうね。

そして、その信頼関係とはどれだけ時間を共有できるか?

これに尽きるでしょうね。

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