住職の日記

還る練習をしましょう

還る練習をしましょう

つばめの入り口、最初は戸惑っていましたが、徐々に慣れていきました。

いよいよ孵った雛鳥が飛ぶ練習にとりかかりました。

まだ、力強くは飛べませんが、一生懸命練習しております。

さて、こうして飛ぶ練習をして安定した飛行を手に入れなければ

ツバメは到底、南の国へは帰れません。

それと同じく我々も、心の安定がなければ、穏やかな生き方が出来ません。

そこで、心の安心を得るためには、「空」を悟らなければなりません。

「空」とは何もないということです。

我々はすぐに「善」か「悪」かすぐに決着付けたがりますが、それでは心は安定しません。

すぐに、比べて、優越感に浸ったり、逆に劣等感を感じ妬んだりと、、、、

そこにどんな安らぎがあるのでしょうか?

まぁ当然我々には感情があるので、好き嫌いがあるのは当然の事です。

しかし、好き嫌いがあっても、そこに善悪は無いのです。

嫌いだから悪、好きだから善では、とんでもない解釈で、迷いの世界にハマっているので

そこで、どんなにエネルギーをかけて何かに打ち込んでも、虚空の世界だけに

善悪はっきりつけても、虚しいだけです。

従って、この世は「空」であることを悟り、すべては尽くし合いによって成り立っているんだと

自覚をすることが大切なのです。

つまり、自分が嫌いな存在も、自分が嫌いなだけで、誰かの為に尽くしているのあり

そこに嫌いだからという理由で、悪とレッテルを貼ることは、過ちであり

何の為にもなりません。

そうした、感情に振り回されている内は真実に目覚めるはずがありません。

従って空を悟り、この世に流れる善も悪もない虚空の世界に自身も混じり合っているのだと、

本来の命(無分別の世界)に還ることが大切になるのです。

そうすれば、心穏やかに自身の特性(真実)に打ち込めるのです。

ツバメが南の国へ帰ろうと練習しております。

我々お阿字の古里(仏の世界)に還る為に、練習(修行)しましょう。

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