巡礼日記 金沢、那谷寺参拝の旅 その2
那谷寺を後にした我々は今回お世話になるお宿がある「山中温泉」に行きました。
山中温泉とは加賀温泉郷の内の一つで、渓谷にいだかれた風情ある温泉街です。
奈良時代の高僧の行基がこの加賀の地を訪ねた際に、温泉を掘ったといわれています。
以来、芭蕉を初めたくさんの方に愛されている伝統ある温泉です。
有名な「こおろぎ橋」。
癒してくれるのは湯だけでなく、こうした渓谷に囲まれた町並みにも心癒されます。
紅葉、新緑の時期でなくても十分癒されます。
川の流れる音や秋虫の鳴き声が心地がいいです。
温泉街の中にもこうして温泉が湧きでています。
涼しくなってきたのか、観光客の方が大勢見えました。
さて、山中温泉で一泊した我々は旅の本丸である「金沢」を目指しました。
金沢は、今も昔ながらの雅な街並みや武家文化が残る風情ある城下町です。
町中でも自然や歴史や文化を感じられる建物がたくさんあり、「小京都」とも呼ばれています。
また、歴史を感じる建物や芸術的な建物が、あることにより、町の中にいても柔らかな空気が流れ
ストレスを感じず、過ごせます。
さて、最初は兼六園に行きました。
兼六園は日本三名園(他の二つは水戸偕楽園、岡戸後楽園)の一つで、江戸時代の代表的な大名園で
歴代の加賀の藩主により長い年月をかけて、手入れされ愛されてきた名庭です。
その時代時代の加賀藩主によって、手直しをされてきましたが、手直しする上で一貫していたのは
「神仙思想」というもので池を大きな海に見立てて、そこに不老不死の仙人が住むとされる島を配します。
藩主は長寿と永遠の繁栄を庭園に投影させたのです。
金沢の町を一望できます。
兼六園の横に金沢城があります。
兼六園を後にした我々は金沢二十一世紀美術館を訪れました。
この二十一世紀美術館は「新しい文化の創造」と「新たなまちの賑わいの創出」を目的に開設されました。
「まちに開かれた公園のような美術館」という建築意向の通り、周りが公園になっていて、中は一部を除いて無料となっています。
本当に敷地内並びに建物内におられる方々はふらっと公園で一休みするように利用されています。
うーん、アートですねぇ。
こうした解放された美術館が街中にあるだけで、どこか自然に町全体も文化的になっていくのでしょう。
ここをでた後町を眺めると、ビルでも個性的なビルが金沢の街には多いと気付きました。
道路の分離帯の木もただ木が規則通りの長さに植えられているだけでなく、庭になっていたり
そうしたところにも芸術というか、金沢の街の目指す物を感じました。
そして、我々は「金沢の台所」と呼ばれる近江市場に、昼食をかねて行きました。
着くと、さすが日本海に近い事もあって、海産物の宝庫です。
しかし、それだけでなく、野菜、豆腐、肉、衣類、菓子等々本当に「台所」と言われるだけあり
豊富な品ぞろいです。
よくある「THE観光客の為の商業施設」ではなく地元の人が通う市場という感じで非常に楽しめました。
我々の様な観光客の方もいますが、普通にスーパーに買い物に来る様な、地元の方もおられ、金沢での普段の生活も体験もできます。
新鮮なホタテ。
うまい!!甘い!!
鮮魚売り場で牡蠣やエビやホタテを割ってその場で食べさせてもらえます。
皆さんビール片手にウロウロ買い物を楽しんでいます。
うーん、、すごい光景。
食事も済ませ、腹も満たされそれぞれお土産も沢山買い、我々は愛知へと帰路につきました。
さてさて、この旅を振り返り、金沢は新しい物と、古い物が同時に感じられる文化と希望にあふれる街だなぁと感じました。
北陸というと、東海か関西方面の方々がお客さんというイメージですが
もうじき新幹線も東京と大阪に金沢からそれぞれ開通するという事もあり、一気に町が盛り上がる予感がします。
未来が切り開かれていく町ってこんな感じなんだぁと肌で感じました。
古い物だけでなく、新しい物も創造し、新旧切磋琢磨して町を作り上げるところに、魅力がないはずがありません。
また旅行に行く際にも、金沢市内に泊まるのもライトアップなど、夜のイベントに遭遇出来ますし
温泉でのんびりしたいという方は、今回泊まった山中温泉がある加賀温泉郷や和倉温泉からも
そんなに離れていないのでアクセスしやすく、旅行するにはとてもいいのではないでしょうか?
機会がありましたら是非行ってくださいね。