住職の日記

とりあえず「自分」は…

とりあえず「自分」は…

こんにちは。

今日はとんでもなく暑いですよね。

何やら高温注意報が出たそうで、水分補給を忘れずに熱中症対策をしましょう。

それにしても暑い。。。。

さて、こんな日に外いる際には木陰がオアシスとなりますね。

しかし、ご存知の通り太陽は動いているので、影は太陽の場所によって出来る場所が

違います。

つまり、我々がその太陽に位置に合わせて動かなければ、避暑地である涼しい木陰にあやかれません。

これは我々の普段の生活にも言えることですね。

どんなに、頑張っても人を変えることはできませんし、しようと思うこと自体が間違いなのです。

「あの人はこうだ」「この人はこうだ」という気持ちはわかりますが、絶対に変えれません。

しかし、唯一変えられる物があります。

我々の心構えです。

これは意識をすれば変えていけます。

物事が成就する為には因と条件(縁)が揃わなければ、実りません。

そういった意味で言えば「環境」と言うのは大切なのですが

環境だけが成就しない理由ではないのです。

前者の「因」我々の心構えはどうなのか?ということも大事なのです。

確かに、環境選びは大切ですが、その選択が出来る人は良いですが、中々環境を変えれない

選べない、事情を抱えている人が多いのも、また事実であります。

従って、変えれるのはと言うと、自分の心だけなのです。

それ以外を変えようとすれば、苦しみが湧き上がり、灼熱地獄と化すのです。

そこで、仏法に触れる事が大切なのです。

仏法の「空」の思想に触れ、「自分」も含め全て空っぽであると、自分も他人も本来はなく

善悪も生死もない、何も無いカラッポなのだと悟る事が出来ます。

そこで、自分は何者かわかるのではないでしょうか?

つまり、自分がこの何も無い虚空の世界で、どうして生きていられるのか?

それは「生きている」のではなく様々な縁によって「生かされている」という

我々が「常に」持っていたい根本的な道理でありますが

一番大切な事に気づくはずです。

後は、我々はその「縁」が「あるがままに」生かされていくのみなのです。

で、我々はその世界で何「すべき」か?生かされている事を懺悔(感謝)するならば

自分も誰かの力にならなければなりません。

ただ、出来ないことは出来ません、自分の「出来ること」をすれば良いのです。

そして、それが自分の「好きなこと」であればいうことはありませんね。

これが、この縁起の法則が流れるこの世界で生きていく為に必要な事です。

案外行き詰まる場合は、「自分」から始まりやりたい事から始まっている事が多いと思います。

冒頭でも申しましたが太陽も動いている様に、世の中のすべての物が「常に」動き続けているのです。

その動きの中に命があるのです。

そこで、確固たる自分が存在することは非常に危険なのです。

例えば、若くして成功を収めると、その成功体験から中々抜け出せないという事はよく耳にしますね。

言うまでもなく確固たる過去の自分が邪魔しているのでしょう。

つまり、一番厄介な敵は他人でも環境でもなく、自分だったりするのです。

この虚空の世界でとりあえず「自分」はいらないですね。

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