住職の日記

甘茶アジサイが咲き出しました

アマチャアジサイの花が咲き出しました。

アマチャというように、この紫陽花の葉は天日干しにすると

甘みがでて、おいしい甘茶としていただけるそうです。

しかし、この甘み成分は元は「毒」であります。

ですから、この葉を天日に晒さずそのまま口にすると、最悪死に至る程だそうです。

この成分が陽光にかかることによって、有毒成分が甘みに変わり

我々に幸せを与えてくれる甘茶となるのです。

…よく「長所は短所 短所は長所」と言いますように、悪いことを無くそうとすると

同時に良さもなくなってしまいます。

それは、短所は長所の現れだからです。

そうではなく、我々は仏の眼を持つことが大切になるのです。

仏の眼とは命を育む眼であります。

その為には相反する価値観にとらわれない事が大切です。

我々は普段「悪いもの、善いもの」「優劣」「大小」などなどこうした相反する

価値観にとらわれて物事を見がちになります。

そうすると、偏った価値観によって、失ってしまっている命がたくさん有るのも事実であります。

ですから、仏の眼を持ち、善悪に縛られないレンズを通すことが大切になるのです。

そうすることによって、短所の裏に隠された長所が生じるのです。

毒はダメだと言いアジサイを伐採してしまうと、同時に甘みや美しい花などの

潤いも同時になくすことになります。

そんな世界は豊かとは言えませんよね。

生きとし生ける物が命輝く世界こそ、心の豊かな世界といえますよね。

その為には命を育む、相反する価値観に囚われない仏の眼が必要となりますね。

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