心の準備運動を怠ると…
紫陽花の葉×カタツムリ。
この時期、絵になります。
さて、このブログでも何度も説いてますが、この世は虚空の世界であり
全てカラッポであり、何もない世界なのです。
しかし、こう言うと、何にも無いということは、何でもありということなのか?
という捉えられ方をされるかもしれませんが、そうではありません。
確かに、虚空で何にも無いので善悪などの差別はありませんが、ただ善悪の区別はしなければいけません。
虚空だと悟ったとしても、善悪にも因果も関係ないと眩ましていたら、大変な誤りです。
小さい子供は無邪気で、無分別の心を持っていると思います。
まるで天使だねと人は言います。
しかし、そのままでは虫を捕まえて、平気に虫の足をもいで命を奪い、ヘラヘラ笑う子になるかもしれません。
子供は仏様の様な無分別の心は持っているかもしれませんが、善悪の区別が無い因果の法則も知らない
ままではこんな感じに残虐な行いをするようになるのです。
それがエスカレートすれば、人を殺してみたい、苦しんでいる姿を見たいなど
寅さんではないですが、「それをやってはおしまいよ」という事を行うのです。
しかも平気で。
平気にすることが恐ろしいことで、これで体が大きくなり、知識をつけたらコンピュータ搭載の10トントラックが
ノーブレーキで町を走るようなものです。
それで、そのまま組織などの中枢などになれば…恐ろしいですよね。
ただ、その分別が行き過ぎると善悪決めつけたりして、囚われてしまうので、この辺の加減が難しいですね。
そこで、日々仏様に祈りを捧げることが大切になるのです。
仏様の前で懺悔し、人間の罪深さを吐露し、仏様の前で自身の方便を完成させると誓い
求道の心を奮い立たせ、そして十善戒を唱え、人がしてはいけない行いを、自分の心の中を刻み
仏の教えに出会ったことに感謝し、般若心経を唱え、この世が空であると確認し心を洗浄し
全ては一体であると観念し、自分の積んだ功徳を世界中に広め回向するのです。
この何気なく行っている勤行は、人が正しく幸せに生きていく為の準備運動なのでしょう。
運動でもそうですが、こうした準備運動を怠ると、怪我をします。
そして、心の準備運動を怠った場合は、周りに迷惑をかけます。
「空」を悟り因果、善悪に囚われず、因果を全うし、善悪を区別し「色」を全うすることが大切なのです。