住職の日記

それぞれの個性はそのままに…

それぞれの個性はそのままに…

今や夏の風物詩になった、夜ガラスに張り付いていたヤモリ。

もうこんな時期ですね。

さて、互いの違いを認め合う事が出来たら、豊かな世界になります。

自分の価値観を押し付けたり、ごちゃ混ぜにして一緒に考えたりするから、穏やかな世界が得られないのです。

では違いを認める為にはどうしたらいいかというと、偏見や妙なこだわりを持たず、素直に見るという事です。

常識にとらわれ、自分の妙なこだわりを持つと、心が曇ります。

そうなれば当然目に映るものも、曇ります。

正しく認識できません。

心の雲を晴らすためには、自分に与えられた事をしっかりと行う事です。

他を否定したり、自分の考えにしようとする人は、弱い人で自分に自信がないのです。

自信がないという事は、今自分に与えられた事を全うしてないという事でもあると思います。

自分に与えられた事をしっかりと行えば、自分自身が拠り所となり、行動し続けているから心も曇ることなく

正しく物事を捉えることが出来、受け入れることが出来ます。

話は変わりますが、今年の春ホタルイカとぬたの和え物を頂きました、とても美味しかったです。

和え物とは混ぜるという意味がありますが、混ぜるといってもミキサーでぐちゃぐちゃにすることではありません。

小鉢の中で、ホタルイカ、ぬた、そしてカラシ味噌が個性を壊さず合わさるのです。

もし、ミキサーでそれぞれをクラッシュしたものが出てきたら、同じ材料、もしかした同じ味かもしれませんが

何より見た目が気持ちが悪く、心が穏やかになりません。

個性をそれぞれ壊さず合わさる事とが「和」になるのです。

したがって和え物とは平和の象徴かもしれません。

私たちはこの世に幸せになる為に生まれてきました。

その為には平和でなければなりません。

その為には、互いの違いを認めることが必須になり、正しく物事を受け入れる為には

自分自身に与えられた事を全うすることが大切になります。

上の写真のヤモリも生きるのに一生懸命です。

我々人間は生物を脅かす存在かもしれませんが、一生懸命だと「好き、嫌い」といった事は思わないのではないでしょうか?

人間が使う電気の明かりが窓から漏れ、そこに虫が集まる。

ヤモリからしたら、絶好のポイントになるのです。

ヤモリが我々人間に敬意を払っているかどうかはわかりませんが、人間の存在を受け入れている事は間違いありません。

また、こっちの方が餌も取りやすいのではないでしょうか?

やみくもに空を飛ぶ虫を取るより効率がいいでしょう。

こだわらないと豊かになるのです。

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