「良い事を!」と求めてばかりだと…
今日は日中暑かったですが、夕方の西の空はもう冬です。
それはそのはずで、明日は立冬です。
いよいよ冬の到来かぁ。。。
「良い手を指そうとするよりは、悪い手を指さないように自戒する」
<将棋棋士 大山康晴>
「良い事がありますよう」と願えば願うほど、実は本当の幸せから遠のいているのだと思う。
何故なら、本当の幸せは心穏やかに生きる事あるからです。
「良い事がありますように」と祈る今を不幸と決めつけ、遠い未来に存在する幸福を
追い求めるのは、その未来に辿り着いてもおそらく不幸です。
不幸のままと言うのは語弊があるかもしれませんが、今ある幸せを感じる能力がなければ
どこに行っても感じる事は無理なのです。
それは何故か?
昨日の話によく似てますが、この世は空で、善いも悪いも、幸福も、不幸も本来ないのです。
つまり、これは「善い」「悪い」と言う我々の決めつけがあるだけで、全てに実体はないのです。
従って、人の考え方によって、幸福にもなるし不幸にもなるのです。
例えば和食屋に行って、「何だこの鮎の塩焼きは!!養殖じゃないか!!」と怒る人もいれば
「温かいお味噌汁はありがたいなぁ」と喜び感じる人もいます。
同じコースを頼んでも、最後に「ケチをつけてやろう」と思う人もいれば、「美味しかったです、ありがとうございました」
と思う人もいるのです。
この和食のコースをどう見るか、どう捉えるかによって、全然違うものになるのです。
したがって、この物事に実体のない虚空の世界でどのように考えで過ごすかによって
この世界の景色が変わるのです。
例えば上の写真を見て、「雲に夕日が反射して綺麗だなぁ」と思う人もいれば
「日が短くなって寂しくなったわ」と感じる人もいます。
同じ時間で同じ場所で同じ景色を眺めても、感じる人の心によって
全く別の世界になるのです。
確かに見方を変えれば、この時期の夕暮れは寂しくも感じます。
しかし、それはもうどうしようもないのです。
だって今はそういう季節なんだから。
世の中思い通りにならないことだらけです。
それは、そうと受け止めなければなりません。
それは違う、自分に限ってそうじゃないと真理に反した事ばかり求めるから苦しみが生まれるのです。
避けられない事を避けられないと自覚することが大切なのです。
従って「良い事がありますように」と求めてばかりいないで、今日を無事に暮らせたことを
感謝できる心を備える事が大切なのです。
我々は幸せになる事が目標なのですから、そっちの方が手っ取り早いのです。
限りある時間で、しかも得難い一生ですから、どうせだったら心穏やかに過ごせる時間を増やしたいですよね?
なんでも悪い、暗いととらえればこの世は暗黒になります。
「良い事だけ」と見返りを求める生き方をすれば、善悪は表裏一体ですから
その裏の悪の部分も享受することになります。
その様な生き方は、波が上に下に激しく立つような生き方ですから疲れますね。
落ち着きません。
ですから、無事に、つまり心穏やかに生活出来るように心がける事が大切なのです。
その為には、求めず、本来この世は善いも悪いもない空だと自覚することが大切なのです。
いつでも心穏やかに生きて、笑って過ごせる毎日がいいですね。
「笑う門には福来る」
明日も心穏やかに過ごしましょう。