住職の日記

露の様に儚い命 夢のような儚い人生

露の様に儚い命 夢のような儚い人生

近所の方から、秋の名物栗を頂きました。

茹でたてで、湯気が上がっています。

立派な栗です。

そして中身はというと…

ぎっしりです。

ほくほくして、天然スイートポテトです。

秋を楽しみましょう。

露と落ち露と消えにし我が身かな 浪花の事は夢のまた夢

こちらの言葉は天下を統一した豊臣秀吉の辞世の句です。

我々の命は、露が落ちるように生まれ落ち、生まれ露の世に消えていく儚い物であります。

上の豊臣氏の言葉を見てもわかるように、たとえ天下を統一するという偉業を成し遂げ

栄華な日々を送っていたとしても、最後には夢の様に儚い物であると感じるのです。

これが無常の世の相であるのは言うまでもありません。

花は咲きいつかは散っていきますが、だからこそ美しい価値が生まれるのであります。

色は空に異ならず 色は即ちこれ空」という言葉がありますが、まず、この世に存在している物全ては実体がなく

「空」であると自覚しなければなりません。

寂しいなぁと感じるかもしれませんが、先程申しました通り、花は散っていくから美しく、尊い価値が創造されるのです。

無常という風を逃げずに真っ正面から受け止めるからこそ、真の幸福が浮き彫りになって行くということであります。

尊い人生だからこそ、「今」何するべきか?それを一心に全うする姿は疑う余地なく仏であります。

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