住職の日記

視点を変えてみると…

白菜の漬物に少し柚子の皮を刻んだものをまぶしました。

香りがよくとても美味しいです。

こうして葉野菜を浅漬けにして頂くと、カサもなくなるしたくさん美味しいく頂けます。

…最近ニュースで食品廃棄の問題が流れておりますが、処分しなかった事だけに目が

行きがちになりますが、同時に一体世の中どれだけの食べ物が我々の食卓に届かず

廃棄処分されているのだろう?と考えさせられます。

我々は言うまでもなく様々な命の犠牲の上に成り立っているのです。

そうした命をできるだけ無駄にしないように務めなければなりませんね。

確かに、安く早く食べ物が頂けることはありがたいことです。

しかし、その安さの裏には、こうしたたくさんの命が犠牲になっている

と思うと、今は本当に豊かな時代なのかどうか分からなくなりますね。

ですから、こうした時代だからこそ、我々が人であり続ける為にはより強く感謝(懺悔)の

念を持つことが大切ですね。

その念を忘れ、そうした食べ物や物への扱いがぞんざいになれば、最終的に人の命もポイ捨てです。

ですから、最低でも食事を頂く際には「いただきます」とその命に懺悔の念を表して

手を合わせたいですね。

つまり、食事というのは我々からすると、とても楽しいものであったり、幸福の時間でもあるのですが

金子みすゞさんの「大漁」という詩にも出てきますが

「浜は祭りのようだけど海のなかでは何萬の鰮のとむらいするだろう。」

視点を変えて見てみると、実はとても悲しいことでもあるのですね。

だから、我々は懺悔してその命の分まで他に施さなければならない義務があるのですね。

生きる力は夢とか目標と言いますが、この懺悔こそ真の生きる力なのだと思います。

これが根底にあるかないかで、大きく違うように思います。

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