住職の日記

菜の花のおひたし

菜の花のお浸しを辛子醤油で頂きます。

昔は苦くて食べられなかったですが

今は美味しく頂けます。

…もし、この菜の花が甘いと思って食べたら食べられないでしょう。

苦いと思ってるから、その苦味を楽しむことができます。

「人生は楽しい」と言うのは確かに一理ありですが

苦を超えた先に楽があると言う事ですので

「楽」だけを真に受けてしまうと、菜の花同様

食べられたものではありません。

お釈迦様が「一切皆苦」と申されている様に

この世は苦しい、思い通りにならないものである

と言う前提を持ち、その中で楽しめる様にならなければなりません。

‥ですから、「楽しいよ」「楽だよ」「簡単だよ」

と言う言葉は我々に魅力的に見えますが

楽の裏は苦、そして無常の世の中では楽はやがて苦痛になっていく

と言う真理に従えば、本当に「楽」だと

真には受けることはありませんね。

虫食い情報が錯綜する世の中で、こうした心持をしておき

惑わされない様に生きていきたいですね。

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