住職の日記

苦しいならさっさと捨てましょう

苦しいならさっさと捨てましょう

雨上がりのアジサイは美しいです。

さて、個性的であることは大切です。

しかし、そのこだわりがあるがゆえに苦しみが生まれているのであればさっさと捨てるべきです。

「それでは、伝統や歴史が泣く」と言うんであれば、それを大事にして下さい。

しかし、苦しみの原因は取り除かれないまま、無常の波に飲み込まれていくと思います。

こだわりだ、流儀だといったところで、人に伝わってない物なんて、無に等しいのです。

ではどうしたらいいのか?それは無常を受け入れる事です。

自分の小ささ、全体の中に存在する自分を見つける事が大切です。

そうすると、何すべきか、または周りが何を求めているのか?はっきりすると思います。

そして、それが我々の出生意義、本当の個性、特性です。

それをせず、無常に逆らい「こだわりだ」「流儀だ」なんだと、言ってるのでは、どうにもなりません。

自分の特性、個性に気付く為には、空を飛べと言われているわけではありません、IQ180を持てと言われているわけではありません、資産何十億を持てと言われているわけではありません

ただ無常を受け入れるだけです。

これなら、誰でも出来る事です。

出来ないのは、しないだけで、自我が働いているだけです。

先日知り合いと行った和食屋さんのお店があるのですが、本当に素晴らしいお店でした。

私は、和食屋さんってなんかすごく堅いというイメージを持っていました。

しかし、そこのお店は本当にこだわりなく、出てきた料理を見ても、「ブルーチーズの白和え」「とりがいの塩麹和え」「冷製茶碗蒸し(松の実とソーメンが入っている)」等々、食材も料理もなんとなく新しいというか

今流行の食材もしっかりキャッチして、お客さんを楽しませているのです。

お酒も、日本酒から焼酎、ワイン、等々すごい種類と数でした。

個室だったのですが、天井からJAZZの音楽が流れていて、雰囲気もいいです。

パンフレット見ても、お肉、お鍋色々ありますのでお気軽にお尋ねください!という事を書いてあるんです。

「ブルーチーズ?そんなもん使えるか!」「塩麹?流行に流されねーよ俺は!」こんな感じだったら、このお店に行ってもそこまで印象に残らなかったでしょう。

今、日本にまずい店はありませんからね、美味しくてもすぐに忘れるでしょう。

しかし、こうしたいろんな食材が和食に取り込まれると、食事の席が盛り上がりましたし、楽しませてもらいました。

このお店は食材とか伝統ではなく、お客さんを楽しませることにこだわっているのです。

当然お店は繁盛してます。

こだわりを持って別に苦しくなければそのままでもいいです。

しかし、苦しいのであれば、こだわりを捨て、様々な物を取り入れ、目の前にいる人を楽しませてあげましょう。

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