住職の日記

絶対ってものには気をつけましょう

絶対ってものには気をつけましょう

モミジが赤を通り越して黄色になってきました。

奇麗です。

さて、「絶対安心」「絶対安全」という言葉がありますが、絶対なんてものはこの世にありません。

あるとしたら、生き物は皆死んでいくと言うことです。

これは逃れる事の出来ない定めです。

ですから、常に疑うとまでは言いませんが、心のチェックが必要となります。

我々が勤行の際に最初に「懺悔文」というお経をお唱え致します。

これは自分のしでかした悪行を仏さんの前で反省します。

あぁじゃあ私は犯罪を犯してないから大丈夫だという声が聞こえてきそうですが、犯罪を犯してなくても、我々は悪行をしているのです。

例えば私たちが生きていると言うことは、何かの命が犠牲になっているのです。

その生き物からしたら我々人間の存在は迷惑以外の何物でもないです。

今私たちが美味しくそして安く頂いているチョコレートも、原料のカカオを作っている子供は安い賃金で働いていて、自分が作っているカカオが何になっているかわからないとの事です。

私たちは安い!と言って喜んで買い、飽きたらぽいっと捨てている物の裏ではそういった方々の存在があるのです。

ですから、迷惑かけてない人間なんていないのです。

なのでこうした私たちは自覚がなくても知らず知らずの内に誰かに迷惑をかけているのです。

ですので、懺悔をし人間の愚かさを自覚することが大切になります。

私たちは「愚かな人間」なんだと何度も自覚をし心に刻み、謙虚な心を持ちましょう。

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