住職の日記

結果を求めすぎると

結果を求めすぎると

エゴノキの花が咲きだしました。

新緑と白い可憐な花が美しいです。

「勝とうとすることはある意味欲である。その欲が考えを鈍くしたり、踏み込みを悪くする。」

<将棋棋士 羽生善治>

何事も結果は大切です。

しかし、結果つまり目的を達成するためだけの行動は、いいか、悪いかではなく自らをつまらなくさせます。

そういう人は見返りが常に欲しくて欲しくてたまらないわけです。

しかし、そういつもいつも自分の思いに通りにならないのが世の中でもあります。

という事で、その人は心中穏やかでないのです。

当然心が曇れば、言葉や行動に影響が出てくるのです。

言葉や行動がおろそかな人に幸せな人っているのでしょうか?

そういう人のそばにいると、気分が悪くなりますから、周りの人はサーっと引いていきます。

そして、心が曇れば正しい判断が出来なくなり、見返りを求めすぎるあまり結果として悪くなってしまうのです。

ですから、行動その物を楽しまなければ(味わなければ)ならないのです。

「結果が全てなのにそんな事言ってられない!」と思う方もいるかもしれませんが

結果を出したいなら楽しむしかないとも言えます。

私たちはこの世に幸せになるために生まれてきました。

それ以外の目的は存在しないのです。

ですから、「結果を求めて行動する」ことは真理に反している行動なのです。

生き急いでいるという事ですね。

「急ぐ」という事は余計な緊張を生み、雑念が生まれいい判断をしにくくなっています。

その時は運よくすり抜けたとしても、この世は決断の連続です。

何回も何回も大事な場面が登場するのです。

いつまで運だけですり抜けて行けるもんじゃありません。

良い決断をするためには、心が穏やかでなければなりません。

その為には、先程言いましたように、行動その物を楽しむ事が大切です。

楽しみ(味わい)ましょう。

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