住職の日記

甘露の味を感じるためには…

近所の方からいちごを頂きました。

甘くて美味しいです。

「甘み」って今でこそ簡単に手に入るようになりましたが

昔はこうした甘みを感じることは難しかったと言います。

ですから、こうした果物等の甘みは幸福そのものであったでしょうね。

仏教では仏様の教えを「甘露の法味」と例えられます。

甘露とはこの甘みのことで、仏様の教えはこのいちごの様に甘く幸福で有るということです。

我々は甘いモノを食べると、幸せな気持ちに包まれます。

それと同じで、仏様の教えを守り、実践をするとこうした甘みから得られるような

満たされた幸福感が得られるということです。

…ですから、その甘み感じやすくさせるためには、「知足」ですね。

欲望は満たされれば満たされるほど、増幅して際限がありません。

ですから、仏様の教えを守り、身を欲からよく守り、

甘みを感じやすくする事が大切になるのです。

…今は砂糖も容易に手に入るし、お菓子も安く手に入る時代です。

ですから、甘みは容易に手に入る事ができますが

反対に「甘露の法味」は得られるのは難しくなったといえます。

必要なのは砂糖の甘みではなく「足るを知る」努力が必要なのかもしれませんね。

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