住職の日記

甘味は幸せの味

甘味は幸せの味

近所を歩いていたらホトケノザを見かけました。

名前の由来は仏さんが乗っている蓮の台に似ていることから来ています。

皆さんは昔この花の蜜を吸いませんでしたか?

私は学校帰りの田んぼ道でホトケノザの花の蜜をよく吸っていました。

友達と「ジュースだ!あまーい」と喜んでいたものです。

物資が乏しい昔は、甘い物、砂糖なんかは大変貴重な物だったそうです。

ですから、舌で甘味という味覚をとることは、大変難しかったのです。

当山では、お参りのおさがりにお砂糖を付けているのですが

こうして、おさがりに砂糖が使われている理由も、うなずけます。

今でこそ、甘味を味わう事は、そこまで難しくなくなりましたが

私たちは豊かな世界にいるという事を忘れないようにしたいですね。

しかも、その昔というものが何百年前も前の話ではなく、数十年前の話です。

その当時の人は、「甘い物を腹いっぱいに食べれたらなー」と思っていたことでしょう

という事は、私たちはその未来に今いるのです。

こんなに豊かな世界になるなんて、誰が想像したでしょうか?

周りの物を冷静に見渡せば、もちろん昔に比べ失ったものもあるでしょうが、本当に幸福な世界だと思います。

感謝の心を持ち、今与えられた物を享受しましょう。

天然のジュース、自然の恵みです。

昔はお世話になりました。

どんなに、時代が進んでも甘味は人を幸福にします。

それが、今は容易に手に入れられるのです。

感謝してありがたく享受しましょう。

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