住職の日記

狂うほどの…

狂うほどの…

裏庭のサツキの花が咲き出しました。

旧暦の5月あたりに一斉に咲き出すので、サツキというそうです。

こうした美しい花は、人の心を和ませます。

そして、どうして花が美しいのかというと、一心にその命を燃やし尽くしているからです。

一心にとはそれ以外の事は目もくれず、工夫してその道を歩む事であります。

人はその愚直な姿を見て「狂っている」と認識するかもしれません。

しかし、時間はいつまでもあると思い、今がいつまでも続くと思い、だらだらと

惰眠を貪ることも、また「狂」なのです。

そして、ましてや、今こうして物や情報などが出揃った時代に、余程キラリと光る個性がなければ

認識すらされません。

他のことに目もくれず、傍目から見たら狂ってると捉えられるほどに求道心をもって

自身の命を燃やし尽くす事により、虚空の世界にポワッと美しい花が創造され、

それを我々は「美しい花」と認識して魅了するのです。

もしかしたら、狂うほどの「求道心」が必要な時なのかもしれません。

常に、常軌を逸している人が、時代を変えてきたのですから。

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