住職の日記

柿の木を守るには…

柿がもうなっていました。

早いですねぇ。

そういえば気がつけばもう10月ですね。

これから、ますます秋の実りを楽しみたいと思います。

…さて、「木守柿」という言葉がありますが、こうして柿がなり

すべてを採取するのではなく、敢えて少し柿を枝に残し鳥や旅人に施しをすると

来年もまたたくさんつくというおまじないです。

つまり、施しの心を忘れてしまうとダメだぞってことですね。

自分という存在を紐解くと様々な縁によって成り立っていて

様々な施しをうけて生かされているのです。

ですから、「自分がやった」「自分のおかげだ」と生じた「果」を独り占めすると

果実は様々な縁によって生じているので、そのメカニズムがわからなくなります。

すると、徐々に減っていってしまいますよね。

果はあくまでも副産物で、重要なのは周りの縁ですよね。

そして、「因」つまり物事の起こりであります。

これが、「自分が」という利己的な考えでは果は程遠いですよね。

ですから、そうした謙虚な気持ちを忘れないようにしたいですね。

収穫した果実を枝に残し様々なものに感謝の施しを表す様は

謙虚で、美しく、粋であります。

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