住職の日記

最初は一人から始まった

最初は一人から始まった

四季桜第一号です。

可憐な花が咲き出しました。

これから、葉が落ちていきますので、四季桜の花が大変喜ばれます。

それは無明世界に一筋の光明が差したような、感じです。

さて、日本にはお寺が約七万あると言われていて、僧侶は約30万人くらいいるそうです。

しかし、これだけの勢力になった仏教団体も元をたどれば、最初は悟りを開かれたお釈迦様が一人でした。

そして、それをまず五人の弟子に説法し、それが脈々と伝わり、これだけの大きな勢力になっていったのです。

お釈迦様はすでに入滅されていますが、その後もこうして絶えずに伝わっていったのは

お釈迦様の教えを守り、法を拠り所としていったからです。

どんなカリスマを持った人間も、無常の風を浴びれば、忽ち朽ちて行きます。

そうした、人ではなく法(宇宙の真理)を頼りにしてきたからこそ、今日の集団があるのです。

これから四季桜はどんどん花が咲いて行きますが、どの花も最初に咲いた花を拠り所としているのではなく

法(真理)を拠り所として、自分の命を懸命に全うしているのです。

だから、最初に開花した花(先駆者)が散っても、絶えることなく開花し続けるのです。

そして、上の写真の花がある場所は、周りは枝だけの寂しい世界、それは我々人間が

作りあげる妄執の雲に覆われる世界に似ている気がします。

しかし、どんなに、雲に覆われた世界であっても、それは我々がそう思い込んでいるだけで、仏の光は確実に平等に降り注いでいるのです。

周りが何と言おうと、一心に「法」を頼りにし「方便」を究竟にしていれば、この四季桜の花の様に迷いの霧を払い、

今生で悟りの境地に至れるのです。

今日は非常に価値ある瞬間に立ち会えました。

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