住職の日記

成り立ちを説明されると…

習字の先生にひらがなの成り立ちを書いていただきました。

こうして、元の漢字からの成り立ちを書くと、かなのコツもつかみやすいそうです。

もともと日本には文字という文化が無くて、中国より漢字を取り入れたのですが

中国の漢字をそのまま使うのは大変不便であったために、「あ」の音を書く時は

上の手本のように「安」が使われるようになり、その後更に略されていき

ひらがなができたそうです。

しかし、普段何気なく書いてるかなも元はこういう意味があったんですね。

…そういえば、なんでも成り立ちを説明してもらうと、なるほどなぁと腑に落ちやすいですね。

「この会社は創業者がこういう思いで作りました」とか「このパンは店長が○○と言う思いで作りました」とか

説明されるとへ~って思ってしまいます。

よく「このお寺何年くらい前から建っているんですか?」と聞かれることが多いのですが

「大体1200年くらいですよ」というと、皆さん「へ~っ凄いですねぇ」となります。

こうした過去から今までの成り立ちを人に伝えることによって、そのなんのこだわりもなく目に映るもの

以上の価値を見出す事になると思います。

我々の「識」とは善いとか悪いとかではなく、そういうものなんですね。

ですから、歴史は深ければ深いほど、説得力はあるんですね。

それは人で言うと年の功でしょうか?

いずれにしても、普段何気なく使わしてもらっている平仮名にそうした成り立ちがあったと

思うと見方が変わりますね。

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