住職の日記

心の目を覚ます

心の目を覚ます

蘇鉄の花がここ数日でむくむくと大きくなってきました。

今年は冷夏という噂がありましたが、暑くなりそうです。

蘇鉄の花はバナナやマンゴーの様な南国系フルーツの香りがします。

さて、我々は朝目を覚まし生活しますが、目は覚めていても、心の目が覚めていない事もあります。

「こうだったら」「ああだったら」と、理想を頭の中で色々考え、現実の世界でなく妄想の中で生きているような事です。

確かに理想を持つことも大切ですが、現実に生きているのは無常の世界であり、一分一秒の単位で目まぐるしく変わっています。

そして、残酷かもしれませんが、我々は確実に老病死に向かっているのも事実であります。

いかなる思想、理想を持っても、この無常の理は何人も免れる事は出来ません。

これを聞くと、ガクッと落ち込んでしまいそうになりますが、その苦とどのように向き合うかによって、大きく変わって行きます。

仏教を開かれたお釈迦様も「人生は苦なり」と仰られている通り、この世は苦しい物でもあります。

したがってその苦を如何に避けるかではなく、如何に乗り越えていくかという事が大切になります。

その為には「避けがたいことを避けがたいと知る」ことが大切になります。

無常の理は避けれません、避けようと無理な事をするから苦しみが生まれるのです。

そして、その苦しみを様々な方法で紛らわしても、それは一時的な物で、苦しみはなくなる事はありません。

正に終わりのないイタチごっこであります。

仏教には「惺惺著」という言葉があり、心の目を覚ますことが大切になります。

夢想から目を覚まし、この世の理を受け入れる事が幸せの第一歩となるのです。

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