住職の日記

帰りましょう故郷へ

帰りましょう故郷へ

今は芋の収穫期でもあります。

里芋を茹でて、生姜醤油で頂きます。

時の物はとても美味しいです。

さて、皆さまの拠り所は何でしょう?

家族、友人、地位、名誉、お金……等々。

こういったものが思い浮かぶかもしれませんが、こうしたものは自分自身を含め移り変わりやすい物でもあります。

よって拠り所としては少し不安定でもあります。

やはり拠り所とするなら、変わらない物が欲しい所です。

ではこの世で唯一変わらないものと言えば?

それは法であります。

法とはこの世の真理であります。

これは、永遠に変わる事はありません。

この真理は、お釈迦様が悟り開き仏教が出来た2500年よりも前から、もういつか始まったか、

わからない大昔から存在している物であります。

悟りを開いた仏とは、この宇宙真理を体現された方であり、真理その物であるわけであります。

その仏の教えに従うという事は、真理に沿う事でありますから、それは幸福への道を意味することは言うまでもありません。

「ああではない」「こうではない」と自我が働いているうちは、本当の安心に出会えてはいません。

勇気を出し手を放し、自身の命を御仏に任してみましょう。

そこは、自他に境がありませんから、全てが一体であると感じ、

まるで自分が生まれ育った故郷に帰ったような、気の許せる幼馴染とあった時の様な、自然な安心が生まれます。

穏やかな仏の世界に帰るのは、何も死後の話だけではなく、今生で帰ることが出来るのです。

これを仏教では帰命と言います。

帰りましょう、我々の命の故郷へ。

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