固定しだすと…
見事なスイカです。
さぞ、周りの縁を大切にして成長したんでしょう。
結果を見れば大体それまでの道のりは分かります。
さて、我々はすぐに善か悪か決めつける癖がありまが、それでは穏やかな生活を送ることは出来ません。
しかし、考えなくてエネルギーを消費せずにすむので人はすぐに固定したがるのです。
ただ、固定するという事は、この無常の世において不幸になると同じでもあります。
何故なら、真理に反しているからです。
この世のすべての物に善悪存在しているのにもかからわず、そのどちらかに決めつけるという事は大変危険で
気付いたら貧しい寂れた世界になってしまいます。
でも、この無常でもある世でを歩み続けるには心の支えも欲しいのも事実であります。
その心の支えで最適なのは仏の教えなのです。
仏教の言葉に「善をも思わず 悪をも思わず」という言葉があります。
どちらかに決めつけるから、不具合が生じるので、どれが善い悪いと決めつける、その二元的な考えから脱却することが大切になります。
その様な窮屈な世界から脱却することにより、穏やかで豊かな世界へ行けるのです。
以前もお話させていただいた事もありますが、当山の庫裏の柱の下です。
何と石が上に乗っているだけです。
一見不安定な印象を受けますが、地震などで揺れた際も、建物も一緒に揺れだすので、建物自体は壊れにくいのです。
逆にガチガチに固定するという事は、真理に反しているとも言えます。
何といっても地震が多い国ですからね日本は。
したがって、我々もこうなればいいのです。
その為には、先程申しました通り、真理に逆らいどちらかに決めつけるのではなく、それすらも遠く及ばない境地に行くことが大切になります。
菩提心を起こし、真理を体現をした仏さんの足跡をたどり、穏やかな豊かな世界へ行きましょう。