住職の日記

啐啄同時

燕が孵化したようです。

親鳥が頃合いを見て、外側からコツンと突っついて

殻を破る手伝いをして、孵化の手伝いをします。

その為には、親鳥は目を離しては行けませんね。

…仏教のシンボルの蓮の花の種は非常に強固で人が種に傷をつけて

発芽の手伝いをします。

結局どんなに才能や力があったとしても、そうしたきっかけが無ければ

中々発芽することは難しいと思います。

つまり、我々は何かの関わり合いの中ででしか、花は咲かないのかもしれません。

自分が何者か?それは何かの関わりあいの中で浮き彫りになってきます。

しかし、関わるということは、煩わしい事でもあるのですが

真言宗の元である密教は混沌とした時代から、蓮の花もどろどろの汚泥の中から

生じていることもまた事実であるのです。

矛盾なままに、光も影もそのままに、引き合わせていく事が

大切なのでしょうね。

いちばん上に戻る