住職の日記

問題は空の雲ではない

問題は空の雲ではない

今日は中秋の名月。

ということで、月見団子。

里芋の形をしております。

こちらは本当の里芋。

う~んそっくりです。

今晩の天気はどうでしょう?お月様見ますでしょうか?

例え、曇っていても、または雨に見舞われても安心してください。

中秋の名月の夜に、月が雲に覆い隠されることを「無月」といい

雨の場合は「雨月」といい、それぞれ楽しめるのです。

雲の向こうで煌々と輝く満月を、心の中にに写しだすのです

目に見えない満月を映し出すには想像力が大切となるのです。

「肉眼で捉えられなきゃ見えない」と超現実的な方はそう思うでしょうが

そんな現実的すぎる人は、その満月がひょっこり顔を出しても、本当に満月を

正しく捉えられるかと言えばそうでは無いように思います。

何故なら今度は反対にその人の心に雲がかかっているからです。

つまり、問題なのは月に雲が覆っていることではなく、妄執の雲に覆われた

こちら側の心が問題となるのです。

この雲(妄執)が、様々なものを素直に捉えられることができず、真実が映しだされないのです。

ですが、心の雲が晴れれば、空が曇っていても、雨でも、その向こうに輝く満月を感じ取り

心穏やかに、そして楽しく、この仲秋の夜を過ごせるのです。

元は湖などの水面にに映った月を楽しむというものだったそうで

我々の心も、透き通って、穏やかで波立っていなければ、そこに

満月が映されるということですね。

…いずれにしても今宵、自身の菩提心(悟りを求める心)が空に映し出されるのでしょう。

でも彼岸が明けたばかりだから、煌々と輝く満月が、多くの方の心に映されることと

私は予想します。とブログを書いていたら、晴れてきたので、どうやら肉眼でも楽しめそうですね。

澄み切った月光を浴び、心の垢を溶かし、心の中にも月輪を思い浮かべましょう。

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