住職の日記

冬将軍到来

寒くなってきました、白い山茶花の花がパリンと割れてしまいそうです。

花の少ない時期、こうして寒さに耐え咲く山茶花の花は美しいです。

…我々は困難状況や、辛い目に遭うと、現実逃避をしたり、怒って、仕返しをしたり

他の人に八つ当たりをしがちです。

確かに辛いことは辛いですし、無理はいけませんが、それを逃げずに、そして八つ当たりをせずに

ぐっと耐え忍び乗り越えて行く事が大切になります。

これは仏教で言う「忍辱 にんにく」という修行に当たると思います。

…他からの侮辱や苦しみを受けても尚、修行し続けるためには、何が必要か?

それが菩提心(悟りを求める心)でしょう。

そうした信念が最後は自分の修行の支えとなるのです。

まぁ平たく言うと、好きな事でしょうが。

好きな事の為なら、困難も乗り越えていけます。

しかし、ここで言う「好きな事」を見つめなおすと、ただ単に自分自身の為の好きな事ではなくて

その先には誰かが喜んでいるという利他の心があるのでてはないでしょうか?

他から全く認められず、自分だけのための行動は中々継続できませんよね、それが

いくら好きな事であっても。

ですから、この場合の「好きな事」は数ある利他の行いから、自分が「今」→「すべきこと」→「できること」

→「やりたいこと」というサーチをかけていくと、くっきりと浮かび上がりやすいですよね。

自他共に、円満になる行いだったら、困難にぶち当たっても乗り越えていきやすいのではないでしょうか?

自分の好きだけを優先させても、生活が成り立たなくなったり、誰からも認められなくて継続できず

反対に他の為だけで、自分の感情を完全に無視しても壊れてしまいます。

ですから、その相反する2つの価値観の接点の道こそ、心が安定する悟りの道であると思うのです。

その道なら、困難も超えていけるのではないでしょうか?

これから、冬将軍到来でますます寒くなるようなので、どうぞご自愛ください。

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