住職の日記

冬の朝焼けは綺麗です


冬の朝焼け。

空気が澄んでいるので、余計に綺麗に見えます。

…我々の心もこうありたいのですが、中々そうはなりません。

我々は煩悩があることによって、執着が働き心が淀んでいくのです。

…じゃあ簡単な理屈でその煩悩を捨ててしまおうとなりそうですが

それでは我々は生きていくことはできません。

そして、第一捨てた煩悩はどこに行くのでしょうか?

この発想は「自分が要らなくなったから捨てる」というゴミのポイ捨てと同等です。

そして、煩悩が有るということは我々が生きているという証拠でもあるのです。

こうしたジレンマを唯一解消するの方法が菩提心(悟りを求める心)を起こす事なのです。

つまり煩悩というエネルギーをその行いに向けるということです。

そして、その行いは自分だけでなく、自分以外の喜びに貢献していなければなりません。

これを自利利他円満と言います。

自分だけでなく、他の利益にも貢献することが大切なのです。

そうすることによって、自分もそして周りも明るく照らされるのです。

その為には、我々の心に埋まってる悟りを求める種を見つけ、それを煩悩とを

掛けあわせ、美しい花を育てましょう。

美しい蓮華も汚泥から咲いているように、我々の持つ煩悩がその花を開花させる為の栄養となるのです。

しかし、物事の起こりが私利私欲の為の行いであれば、反対に周りを曇らせ自他共苦しめるのです。

ですから、そこには必ず自分以外の喜びに貢献しているという前提付きです。

いずれにしても、冬の空気は乾燥していて、不純物が少ないので、様々なものが美しく見えます。

我々も心に宿る煩悩を燃料とし菩提心を起こし、煩悩を浄化して、周りを照らせるようになりたいですね。

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