住職の日記

仏になる準備はした方がいい

仏になる準備はしておいた方が良い

犬の散歩中、つくしを発見。

これはホトケノザですね。

春が確実に来ています。

さて、昨日NHKで人工頭脳の特集をやっていました。

それをしげしげと見ていて、すごい時代が「やがて」と言うよりも、「もうすぐ」と言った方が

良いのかもしれませんが、来るんだなぁと、期待と半分不安感を感じていました。

まず、懸念されるのは、今の職業の65%はなくなるということです。

そしてこの人工頭脳がすごいのは、ただの計算だけでなく、「人口」頭脳というように

ただ機械的にやるのではなく、予測や過去のデータと比べたりして、本当に人並み以上に

仕事が出来るそうなのです。

最近ふと思ったことがあるのです。

少し前までは、朝起きたらまず、カレンダーのスケジュール表で今日の予定、または今週の予定を

確認していたのですが、最近ではモバイル端末のスケジュール表でチェックするという習慣になりました。

「一応」ですが紙のスケジュール表でも確認するのですが、もう主流はモバイル端末です。

また、ボタンを押して調べるのが面倒な時は、言葉で「今日の予定は?」と機械に話しかけます。

そうすると、「今日の予定は2件あります」と機械が答えてくれるのです。

そして「どうもありがとう」と返すと「お礼なんていいですよ」と言うのです。

これって、本当にすごいことですよね。

これがもし人なら感情がありますので、忙しかったり、虫の居所が悪ければ「今日の予定は何?」

と聞いたところ「そんなことぐらい自分で見て下さい!」となり、

ここで「何だ今の態度は?」と一悶着が起こりその後仕事がしづらくなります。

まぁ極端な例えかも知れませんがね。

ですが、機械でスムーズに行ったほうが良いところも多いと思うのです。

私感ですが、こうした人工頭脳は多くの人を救うものになると思うのです。

ですから、その分の人の役割というのは少なくなって行く事は予想されているのですね。

従って、それに我々もある程度準備しておかなければなりません。

では、どうしたらそうしたテクノロジーと共存していけるのか?

それは、我々が「仏」になることです。

そうすることにより、どんな時代にでも輝く事が出来るのです。

我々が、この世で生きていく為の基本中の基本は「利他行」です。

他人の不安、不満を解消する事で、その対価として金銭を頂き資本主義の世を生きていくのです。

つまり懸念されているのは、この利他行の多くを人工頭脳を搭載したテクノロジーに補われるということなのです。

しかし、我々には自利行もあります。

これは、ある意味「自分の好きな事」ととも取れます。

従って、利他行にこの自利行を混ぜていくことによって、唯一無二の存在になることが出来るのです。

その人がどうしてそれを好きになったのか?今までどんな人生を送ってきたのか?

など、その人にしか無い物が、大切になるのです。

そして、好きなことは何時間でも、何日でも誰からも指図されることなく続けていけるのです。

それが、もしかして唯一人間が生き延びていく為の術だとしたら、とっても幸福な世界では無いでしょうか?

人によっては利他行をテクノロジーに任せて、自利行に専念出来る人もいるでしょうし

それぞれが、「本当にやりたい事」を出来るのです。

こうすると、間違いなく仏の世界になりますね。

だって、皆それぞれの道に没頭しているので、妬んだり、自分を蔑んだりと、「無駄」を省くことが

出来るのです。

後、ストレスも減りますから健康にもなりますかね。

「でも、そんな自分の道なんてわからない」という人もおられると思いますが

安心して下さい、仏教には「一切衆生悉有仏性」や「人人悉道器」という言葉があります。

すべての人が、仏の性質を持っていて、道を極める器を持っているのです。

まだ当面は今の利他行が続けられるかもしれませんが、それだけで満足せず

いかなる未来が来ても良いように、自利行は見つけておいたほうがいいですね。

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