住職の日記

不滅

この間の剪定してもらった際に表の境内のソテツや松もしてもらいました。

さっぱりして、気持ちが良いです。

…春先は様々な花に注目が集まるので、こうした常緑の木々には中々目が行かなくなります。

しかし、春先はきちんと新しい葉が芽吹き、一見同じように見えても、きちんと「変化」して

なおかつ「変わらない」のです。

我々は流行に囚われ、何かを得ようとしますが、それは同時に何かを失っています。

ですから、「便利は不便」と申しますように、何かが便利になっても

「不増不減」の通り結局何か問題が生じ、苦楽は何も増えても減ってもいないのです。

ですから、便利と「安心が得られる」とは別の問題ですね。

ですが、変わらない事が大切ということではありません。

先ほど申しましたように、同じ翠に見えても、常緑はしっかりと生え変わっているのです。

ですから、変化の中で、大事なことを見失わないことが大切ってことですね。

このソテツも松も樹齢何年かはわかりませんが、長い間葉は変わりながらも、

変わらず緑の葉が付いている事が素晴らしいのです。

「不滅の命」とはそういうことではないでしょうか?

我々の寿命は数十年と短いですが、まだまだ長い旅の途中であります。

無常の世の中で、変化をしながらも、真実を見失わず、常緑の木の様に不滅の命を宿したいですね。

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