コウヤマキ頂きました
高野山へ行かれた方から、高野槇を頂きましたので
早速当山の弘法大師様の前にお供え致しました。
高野の霊木を目にして高野を懐かしく思われているでしょうか?
今年は高野山開創1200年ですね。
さて、コウヤマキなんですが当山のお檀家さんにコウヤマキを直接
高野山より仕入れてまで、お花の代わりにお墓にお供えされている方がいるのですが
本当に凛として見栄えもよく、仏花としても優れています。
もちろん、高野山でもこのコウヤマキは仏花としても大切にされています。
と言うのも、昔、高野山では修行の妨げにならないように、鑑賞を楽しむ花が咲く木や、
果実が成ったりする木や竹などの木々は禁止されていたそうで
その代わりに、高野に生息する、青々とし、芳香漂うコウヤマキが仏花として重宝したのです。
正に高野山はどういったお山なのかを象徴する、木でもあり、それはそのまま
弘法大師様を表す木でもありますね。
コウヤマキは非常に丈夫であり、材木としても優秀であり、橋や船にも利用されていたそうです。
厳しい寒さの中、神々しい香りを漂わせ、凛と力強く真っ直ぐ生きる力強さと、
時には我々人の用途に合わせ仏花や、船や橋などに变化する慈悲深さがあります。
これは、弘法様の姿そのものではないでしょうか?
…話は変わりますが、弘法様は大変修行をなされた方でもありますが
それと同時に、我々衆生への「布施の行」もたくさんなされた方でもあります。
弘法様は、高野山を修行の道場、そして都(京)にある東寺を布教の場と位置づけて居られました。
そして、寺院維持の為には様々な方の護持が必要であり、今で言う所謂
「偉い方とのお付き合い」も当然しなければなりません。
しかし、弘法様はそうした生活に俗気を帯びて嫌気がさしてくると、高野山に期間を決めて
登り、その霊山で修行に励み、心体を癒やしていたと言われます。
コウヤマキから漂う神聖な空気で癒されて、御仏と一体になってリフレッシュされていたのでしょう。
我々も、普段の生活に何か悶々とした、ものを感じたら、高野に登り、神聖な空気に触れ
リフレッシュするのもいいかもしれませんね。
いずれにしてもコウヤマキ、仏花としてとても良いですよ。