住職の日記

どれだけ自分を…



寒い中カンザキアヤメの花が綺麗に咲いています。

何か寒が戻るそうですね。

節分の前後少し暖かくなってきたので

このまま春に向かうのかなぁと思いましたが

中々そうはいきませんね。

…我々は何か辛いことや困難な事に直面すると

「頑張らなきゃ」「やらなくちゃ」と真剣に物事に取り組みますが

何か上手く言っている時、良いことがあった時は

「これでいいや」「このままでいい」と慢心することが度々あります。

…「雪山の寒苦鳥」という有名話があるのですが

その話は、インドの雪山に二羽の鳥が住んでいて

日中は太陽の光が差し暖かく、快適に暮らせるのですが

夜は厳しい寒さに見舞われるのです。

そこで、鳥はその寒さに懲りて、「夜が明けたら巣を作ろう」と決意するのです。

しかし、夜が明けまた日が昇ると快適になるので

その寒さの苦しみを忘れて遊び呆けてしてまい、巣を作らないまま

また夜を迎え寒さに苦しみ、また「巣を作ろう」と決意するのですが

また夜が明けると、その決意を忘れて遊び呆けてしまい

この鳥は巣を作ること無く、生涯を終えるという話であります。

…この話我々にも見に覚えがありますよね?

「今日からやろう」と思い、取り掛かっても、次第に「明日からにしよう」

となり、「明後日からにしよう」「来週からしよう」「時間が空いたらにしよう」と

ダラダラ先延ばしをして、結果何も進んでいないことありますよね。

この話は、そうした決意の弱さを指摘した話です。

水は低きに流れると言いますように、人も楽をしたがるものです。

ですが、苦の裏は楽と申しますように、固い決意をして精進し苦難を乗り越えることによって

結果が得られるのも事実であります。

自分を自分で戒める事ほど難しい事はありませんが、それをできた人が

大きな果報を得ているように思います。

…立春はむかえておりますが、こうして寒が戻り、まだまだ冬の寒さを

感じながら生活しなければならなくなった今日このごろですが

こうした雪山の鳥の様にならないように、日々大切に生きていきたいですね。

いちばん上に戻る