住職の日記

とっくり鉢の巣

本堂の天井に何が付いているんだろうってよく見たら

これ「とっくり蜂」の巣です。

本当にトックリに似ています。

恐らく出入り口が狭いほうが安全だからそうなってるんでしょう。

こうして設計図も無く、本能でこれだけの美しい形の物を作るんだから凄いですよね。

そして造形美だけでなく、機能も優れています。

そういえば、人間が使うトックリも入り口が狭いのも、お酒などの蒸発を防ぐなどの

意味があるそうです。

これもまたお酒好きの本能ですね。

この虚空の世界にこうした物が生れるは、「欲」というものがあるからです。

反対にいうとこれを否定してしまうと何も生じないといっても過言ではありません。

ですが、その欲を何に向かわせるかはもっと大切ですね。

それがみんなが幸せになるものなのか?はたまた利己的なものなのか?

物事の起こりがちょっと違うだけで、結果は全然違ってきます。

この欲と、利他の心を結わすことが望ましいですね。

いくら美しいからといっても、他に攻撃的だったり、排他的ではよくありませんからね。

…ですから、ちょっと勿体無い気もしますが、刺されてはいけないので、巣は取り壊す予定です。

でも、見事な巣だなぁ。

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