住職の日記

うかうかしてられないけど

うかうかしてられないけど

こんばんは。

今日は天気が良かったですが、風が強かったです。

風が強かったので、境内に桜の花びらが舞っていました。

桜の花は本当にわずか数日の命でした。

完全燃焼した灰はサラッとしているように、自分の命を全うした桜の花はどこか潔く、美しく散っていきます。

我々もこうしていつかは散っていくのだと思うとうかうかしてられないのですが

だからと言って、何か特別な事をしようとしてもうまくいかなかったり、何かを変えようと無理をすると、穏やかな日々が送れません。

そうではなくて、普段の何気ない日々を楽しむ事が大切です。

二度と来ない今のこの一瞬一瞬を味わって過ごすことが大切です。

私たちは幸せを感じる為には、「何か特別な事をいなければならない」と思い込むことがあります。

「足るを知る」という言葉があります。

これは今叶えられる物で満足することを覚えるという事です。

もちろん現状に満足して、努力を怠るという事ではありません。

どんな状況でも、幸せを感じ取る、力をつけるという事です。

この日本ではそれがかなり容易に出来るのではないのかなぁと思います。

私たちが普段利用するスーパーにしろコンビニにしろ、本当においしい物があります。

今、日本でお店でまずい物はないと言われてます。

「安かろう悪かろう」というのは、昔の話で、今は低価格であろうとまずければすぐに、消えてってしまう時代です。

本当に誰でも美味しい物は手に入るのです。

物資の乏しい昔の人からしたら、夢のような世界かもしれませんが、我々はその夢の世界に実際に生きているのです。

それでいて、幸せになれないというのは、幸せになるのをあえて拒否しているように思えます。

今の幸せをあえて感じまいとして、未来に存在するであろう幸せの生活を追いかけても、幻想を追いかけるだけで人生が終わってしまうのです。

そして、例え自分の思い描く世界にたどり着いても、「今」に感謝し楽しむ能力を備えてなければ、また違う場所に理想郷を置き、永遠に幸福にはなれません。

二度と戻ってこない「今」をじっくり味わい、どんな時も楽しむ能力をつけましょう。

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