住職の日記

いくら遡っても

犬の散歩中コスモスを発見。

コスモスはギリシャ語で「秩序ある世界」と言います。

無秩序に見る自然界でも、秩序があります。

花が咲くのは因縁果と言う、縁起の法則に従うから花が咲くのです。

我々は時として果だけを願う事がありますが、そうではなく

過程が大事だという事ですね。

日本に仏教が伝わる前から、祖先崇拝は行われていたと言われています。

自分は父母がいて、祖父祖母がいて先祖がいて…と自分と言う存在の起こりを

遡ろうとしても、始めの始めには辿りつくことは出来ません。

これを「無始」といいます。

我々の命はそれだけ長いリレーによって繋がれていて、そのどれかが途絶えても存在しえなかったのです。

そう思うと、命は大切な物であり、授かったものだとわかります。

二階は一階が無いと存在しないように、突然には生じないのです。

そうしたことを、自然に密着して暮らしていた我々の祖先は体感的に感じ取っていたのではないでしょうか?

幸福の価値観はそれぞれ人にゆだねられると言いますが、こうした命の繋がりを感じる事が

実は一番その幸福への第一歩かもしれませんね。

いちばん上に戻る