住職の日記

「もういいです」は謙虚?

「もういいです」は謙虚?

こんばんは。

今日は思ったより、雨が降りませんでしたね。

ですが、風が強く徐々に桜が散っていきます。

こうして、散っていく桜の花を良く見ときたいと思います。

散っていく桜も本当に美しい。

大城冠も咲いてます。

大きい美しい花です。

「雨と晴れは必ずやって来る。大切な事はその両方を幸運だと捉える心構えだ。」

<ソフトバンク社長 孫正義>

こちらの言葉は、ソフトバンク社長 孫正義さんのTwitterでのお言葉です。

私たちは、雨を「あいにくの雨」と表現することがあります。

何かのイベントを行う際に、人を迎えるのであれば当然晴れの方が好ましいですが

それは我々人間の都合でありまして、雨に「あいにく」の雨はありません。

雨は全て「恵みの雨」であります。

雨が降ったら、「何の傘にしようかっな?」「この間買ったかわいい長靴の出番だ」

と雨自体をしっかり楽しむ事です。

晴れは幸運、雨は不運と自分の都合で分け隔てしていると、本当の意味の幸福は遠のいていきます。

私たちはお参りする際に合掌します。

色々な言い方がありますが、右手が善、左手が悪、合わせてこの世の中であり、我々の心でもあるという事です。

全ての物に、善悪存在していて、どちらか偏って物事をとらえていると、視野が狭くなり、つまらなくなるのです。

確かに雨はしたがぐちゃぐちゃして、本当に人を迎えるには最悪ですが

その雨があるからこそ、作物が育ち、私たちの飲み水が確保されるのです。

狭い視野で物事を判断すると、大事な部分を落とすことになります。

視野を広げる為には、物事にはすべて善悪が存在し、本質は全て一緒なんだと心得ることです。

後は謙虚さですね。

強い謙虚さです。

「雨?雨の日はたのしまなくていいです」

「もういいです」この言葉は一見謙虚に聞こえますが、どちらかというと傲慢の方に入ると思います。

何故なら、雨の日は不運と決めつけて楽しもうとしない。

努力をしようとしてないのです。

その人の心の中はもう容量が一杯なので、これから何も入りません。

つまり成長が止まっているのです。

無常の世で、その心構えはかなり危険です。

謙虚とは、どんな時も楽しむぞという、飽くなき向上心とも言えます。

雨の日に、素敵な傘をさして、素敵なレインコートを着て、素敵な長靴をはいて、笑顔でいる人は、謙虚な人です。

その姿は疑う余地なく仏様です。

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