諦める事は悪い意味ではない
スズメバチの巣です。
先日庭を剪定して頂いたときに出てきました。
何か芸術品ですね。
でも蜂には気を付けましょう。
さて、この世は無常であります。
それは、何人も免れる事は出来ません。
考えない事を徹しても、楽観的な事ばかり考えたとしても、酒を飲んでも紛らわせても、逃れられない事実なのです。
ですが、それを気にして、くよくよしていても仕方ありません。
したがって諦める事が大切なのです。
諦めるというと、負けたとかマイナスなイメージがついてしまいますが、そうではありません。
諦めるとは、現実を受け止めて前に進むという事です。
我々人間には「好き」「嫌い」という感情があります。
人間だからそれは仕方がないのかもしれません。
嫌いな事を捨て、好きな事をしていれるのであればそうでありたいのですが、特に責任のある立場の場合
その自分の感情が命取りになるかもしれません。
また、NBAファイナルの話なのですが、今年優勝したサンアントニオスパーズの得点源は何といっても3ポイントシュートです。
普通バスケットはシュートを入れたら2点です。
しかし、3ポイントラインと言われる線の外で打つと3点になる3ポイントシュートはお得なシュートです。
もちろんリングから遠くなる分確率が下がりますが、点差を広げる際、また縮める際に、3ポイントシュートは有効なのです。
ただ、この3ポイントルールは昔からあったわけではなく、1974年にNBAが導入し、世界的に普及したのは1985年と、まだ浅い歴史なのです。
したがって、バスケットをしていて、いきなり3ポイントラインと言うものが生まれて、突如ルールが改定されたことになります。
サンアントニオスパーズのグレックポポビッチさんと言う名監督がおられるのですが、実は……3ポイントシュートが嫌いなのです。
でも、サンアントニオスパーズの得点源は言わずとも3ポイントシュートなのです。
監督はあまり3ポイントシュートが好きではないのですが、それがチームの大きな武器なのです。
ポポビッチさんは現実主義でもあります。
個人的な感情としては嫌いなのですが、「3ポイントを使用しなかったら大変な事になる」と言って
しっかりと、3ポイントシュートの重要性を受け止め、自分の意思に関係なくチームの勝利の為に受け入れたのです。
これが、個人的なバスケ愛好者だったら、「3ポイント嫌いです」と通るのですが、チームの責任者の監督です。
その立場で個人の感情を優先するのは大変危険で、沢山の人を路頭に迷わせることになります。
皆好きな事ばかり、いい事ばかりあって欲しいのですが、そんな世の中どこにも存在しません。
善と悪で成り立っているのが現実の世で、これを受け入れなければなりません。
世の中無常で、いろんな事は日々変わっていくし、本当大変ですよね。
しかし、だからと言って、それから逃げていては、紛らわしているだけでは、何も解決しません。
そして、無情にも我々の命にも制限時間が設けられているので、紛らわして逃げ回っているうちに、時間が来てしまいます。
だからこそ、しっかりと諦めて、受け止めて解決していくことが大切になります。
自分の好き、嫌いはあるけど、現実問題、それをその好き嫌いで判断していいのか?と言う自分を客観的に見る必要があります。
その為には、無常の世を受け入れ、善悪で成り立っている世を受け入れ、謙虚に生きる事が大切になります。
好きな事をするという事は大切ですが、好きな事を楽しくする為には、この世の真理を理解しなければなりません。
諦める事は、敗北でもなんでもありません、我々が幸せに生きていくためのステップアップです。