こんばんは。
今日は用事があったので大阪へ行き少し時間が空いたので聖徳太子が創建した「四天王寺」へ参拝に行きました。
四天王寺は今から1400年前、物部氏と蘇我氏の戦で、仏教推進派の蘇我氏についた聖徳太子が形勢の不利を打開する為に、聖徳太子自ら四天王像を彫り「もし、この戦いに勝たせていただけるなら、四天王を安置する寺院を建立しましょう」と誓願され、勝利の後その誓いを果すために、建立されたと言われています。
聖徳太子がこの寺を創建するに当たり敬田(仏教の修行道場)、悲田(身寄りのない者や年老いた者を助ける)、施薬(病者に薬を施す)、療病(病気を癒す)の四箇院を構え、鎮護国家の道場と済世利民の実践所として物心両面の救済のシンボルとして栄えていきました。
仁王門からの五重塔の眺め。
本尊救世観世音菩薩と四天王を祀る金堂と五重塔が重なり合う。
仏教の伝来初期は塔(舎利塔)がかなり重んじられたのですね。
伽藍も素晴らしいのですがこちらは浄土真宗の祖親鸞聖人の像。
親鸞聖人は聖徳太子を深く信仰していてこの四天王寺に詣でられた事によりこの像が建てられたそうです。
こちらは弘法大師空海の像。
真言宗の祖です。
弘法大師は西門で日想観を修行されたといわれ、弘法大師にもゆかりがあることから建立されています。
四天王寺の宗派は特定の宗派にこだわらない和宗と言います。
昔は天台宗に属していた事もあったが八宗兼学の寺でありました。
八宗兼学とは日本の仏教の8宗の教義を合わせて学ぶことです。
こうして日本仏教の祖である聖徳太子ゆかりのお寺であるからこそ、真言宗の祖の空海、浄土真宗の祖の親鸞の像が祀られている。
この光景はまさに大いなる和であるなと思います。
私たちは時に宗派というものが足かせになることがある。
だが聖徳太子のお足もとにおいてはそんなことは全く関係ない。
「和を以て貴しと為す」
この和とは意見の違う人と波風を立てず妥協することではなく、不平不満があれば互いの考えをきちんと伝え素直に聞きあう事を言います。
この四天王寺にこうして真言宗の祖、浄土真宗の祖が両方祀られていることは「和」の象徴であると思います。
自分の考えを相手に合わせるのではなく、そして相手の考えを変えようとかしないで、互いの意見を尊重し、互いに生きていく方法が「和」です。
この四天王寺を参拝して今の何でも温かく迎い入れ、宇宙のように懐の深い日本の根幹がここから始まったんではないかなと思います。
自分を考えを変える必要はない、そして相手の考えを変えようとする必要はない、互いの意見を尊重し、協力してともに生きていく。
あいつの考えを変えてやる、自分の色に変えてやると自分が変に優れていると勘違いしている人、恥ずかしいからやめましょう。
それよりも、この懐が深い日本のように何でも受け入れ、そして誰からも必要とされる人間になりましょう。
和の象徴を拝見させていただきました。