塩を振れ!
懐かしのミレーフライ。
ミレービスケットとも言いますが、東海圏ではミレーフライです。
十円玉くらいのビスケットを揚げたお菓子です。
味付けは塩のみですが、とてもシンプルで美味しいですね。
さて、このミレーフライは昭和三十年くらいから作られているそうで
約六十年ほどの歴史があるのです。
目まぐるしく新商品が出てくる競争激しい激しいお菓子業界で
こうして、堂々と残っているというのは本当にすごいことですね。
でもその理由って何なんだろう?と思うのですが私感ですがこの止まらない感覚なんですね。
つまり、食べやすく「飽き」が来ないということでしょう。
となると、この塩気が惹きつける秘密なのかも。
我々は「幸せになりたい」「楽しいことしたい」と口々に言いますが
「じゃあ、ずっとお金も生活も保証してあげるから、死ぬまで遊びまくっていいよ」と
言われたて、その通り生活していたら楽しさってずーっと続くのでしょうか?
幸せは続くのでしょうか?
恐らく100%無理でしょうね。
何故なら無常だからです。
快はいつかは不快にかわり、不快はいつかは快に変わる。ずっとは続かないのです。
苦と楽は常に表裏一体で、ぶらぶらと揺れ動いているのですね。
従って、「楽」だけとか、「快」だけと求めれば求めるほど、苦が生まれて
苦しくなるのです。
では、苦しまなければいけないか?苦しむことが美徳か?というと、それは違っていて
「苦」があるもんだとある程度構えておいたほうが、良いということです。
そして、先程申しましたように、「無常」であるということです。
上の写真のミレーフライも口に入った最初の味覚は「塩気」です。
そして咀嚼していると、塩気が小麦や少量の砂糖の甘みを引き立たせて、
油っぽさもキリッとしめるのです。
これが、塩気が無いと甘みも無いし、油っぽくなって、あんまり食べられないでしょう。
そうなると、砂糖とか甘味料をドカドカ入れて、必要以上の糖分がなければ甘みを感じなくなるのですね。
冒頭でも申しましたが、我々はもっともっと「幸せになりたい」と求めますが
塩をひとつまみ、ふたつまみくらい貪る心に加えてやると、甘み(幸せ)を感じやすくなるのです。
このミレーフライが出来た当時、砂糖はまだまだ貴重だったと思います。
そうした中如何に甘みを感じさせるかと工夫を凝らした結晶がこうしたお菓子なんでしょう。
こうした真の甘さを感じられるお菓子は、真理に沿っているので、いつまでも道が続いていきますね。
塩をふり足るを知りましょう。
本当にすぐ無くなります。。。
食べ過ぎにはご用心。