ハイブリット
裏庭のイチョウの葉が黄色く褐色を帯びてきました。
鮮やかです。
さて、春先花が咲き、眩いほどの新緑で彩られてた光景も、秋になれば褐色を帯び
ハラハラと散っていきます。
その自然の姿は、無駄がなく、そして美しいです。
こうした何気ない光景ですが、この世の命の働きをそのまま現わしています。
そして、この命働きから受ける印象は二通りあり、一つは互いに尽くしあうと言う、穏やかな印象を受ければ
もう一つは葉は葉の、花は花の、水は水の、それぞれに与えられた命を懸命に燃やす
躍動感溢れる姿もあります。
この他を思いやり調和を重んじ、そして自身の天命を全うする事が、真理なのです。
例えば、我々が手本とする仏様は、穏やかな眼差しとは裏腹に、その我々を救おうとする思いは
燃え盛る炎の様に熱いのです。
それは、仏様はこの世の真理を霊体として、その真理を体現された方なのです。
弘法大師空海様は「諸仏の師は所謂法なり」と仰られていて、法は私たちだけでなく
我々が仰ぐ仏様にも、覚らしめているのです。
そして、そのありがたい光はこの世の中に遍満していて、特に大自然に身を置けば
シャンデリアが光を散乱させるが如く、我々の前に眩く満ち広がるのです。
ここで突然ですが、以前ネットで面白い記事を見つけたので紹介します。
以下、車の「BMW」の新聞記事の文章の抜粋です。
人生に多くのことを求める人へ、BMW
大人の哲学を持ち、 子どものような純粋さを持つ人。
主流なのに、 心は反主流である人。
スーツを着こなすが、 ジーンズもはきこなす人。
人生も語れるが、 ジョークもうまい人。
有意義も好きだが、 無意味なことも好きな人。
ワインにも詳しいが、 恐竜にも詳しい人。
常識は持っているが、 決して縛られない人。
ITには強いが、 手紙は万年筆で書く人。
家庭を愛しているが、 時には家庭を忘れられる人。
孤独も好きだが、 社交も上手な人。
常に冷静だが、 時には情熱的になれる人。
クラシックも聴くが、 ロックも愛してる人。
自信はあっても、 過信はしない人。
美術館にも行くが、 ジムにも行く人。
協調もできるが、 反論もできる人。
夜更かしはするが、 朝きちんと起きる人。
守るものが多くても、 冒険できる人。
部下には優しいが、 上司には厳しい人。
食べるのも好きだが、 料理もできる人。
上質にこだわるが、 贅沢は好きじゃない人。
自分の誕生日は忘れても、 約束の時間は守る人。
こういった文章ですが、上の様な文章を体現されている人は
言わずとも魅力的ですよね。
しかし、どれも矛盾している物ばかりです。
我々はお金を稼ぐ事も大切ですし、大人ならそれなりの責任を持たなくてはなりません。
ただ、子供の様な損得勘定のない無邪気な心や、美しい理念、道心といった
直接利益とは関係ない、こうした心を忘れてしまうと、自他共につまらなくさせるのです。
何故ならこの世は、無所得で本来得る物なんて無いのです。
そこに道心が失われてしまえば、行きつく先は滅亡でしょう。
例えば、今流行っているアップルのiPhoneは、とても遊び心があります。
しかし、見た目はスタイリッシュで、性能も素晴らしいです。
損得勘定が無い子供の様な遊び心と最先端のテクノロジーという、一見相反する二つの存在が
共存しているという感じです。
こうした、物が魅力が無いわけないですよね?
そして、これはこの世の真理を反映させていると思います。
つまり、この世で生きて行く上では相反する価値観を自らに引き寄せて、矛盾したまま和合させる
「不二」の発想を持つことが大切なのです。
他を思いやる穏やかな心と、そして自分の揺るぎない熱い思いを持てるハイブリットな人を、仏と言うんでしょうね。